お寺の住職、苦渋の決断

悲しいことです。

このお寺の境内にあるトイレはずっと水洗ではない、昔ながらのトイレでした。参拝者だけでなく、ハイカー(ハイキングの人たち)も自由に使えていました。しかし、古いトイレとはいえ、お寺には参拝しない、見ず知らずのハイカーの人たちに汚されることに、檀家のおばあちゃんは心を痛め、きれいなトイレを寄進してくれました。美しくモダンなトイレは2010年、第5回西宮市都市景観賞まちなみ建築部門を受賞するほどで、『トイレを新しくしたら、汚くはしないでしょう』と。弘法大師の言葉を短冊に書き入れ、トイレの壁面に飾り、『布教もできるトイレ』として完成しました。

さて、新しくなってからどうなったでしょうか・・・

一部の人によるマナーの悪さは変わりませんでした。誰が残したものか分からない汚れを、お寺で一生懸命掃除をしましたが、人員も限られています。ずっとトイレ掃除ばかりもできません。たまたま汚された直後に利用した人が『トイレが汚い』とSNSに投稿したのを見た時は残念な気持ちになったそうです。一部のハイカーによる常識のない行動はこれだけにとどまらず、手洗い場の水道の栓を壊されたり、トイレットペーパーを持ち去られたりしたことも。「『トイレットペーパーがないじゃないか!』と怒鳴られたこともあるそうです。

結果、やむなくトイレは撤去されることになりました。皆さんはこのニュースをどう思いますか?学校のトイレでも、自分で汚したところはきちんと拭く人もいれば、おしっこをまき散らしても平気な人もいますね。「公共のマナー」を考えたときに、残念なことにならないよう、気をつけたいものですね。

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