梨のおいしい季節ですね。

梨の原産地は中国と言われています。梨のルーツを辿ると、大元は中国に辿り着きます。梨の先祖は7000万年以前に中国の西部や南西部の山地で産まれ、それから各地に広がり、適応していく中で大きく形質を変えていったようです。広い国土に多様な風土を持つ中国の梨は地域によって大きく形質が異なり、和梨に近い物もあれば洋梨に近い物もあります。洋梨の果肉はねっとりとした食感ですが、日本の梨の食感はシャリシャリとしています。この系統の梨のルーツは、中国の長江流域で栽培される南方系の梨「砂梨(シャーリー)」だと考えられています。大陸から伝わった砂梨系の個体が更に日本に適応し、日本人の好みに合致したものが選ばれ、次第に現在の梨へとつながっていきます。

いつ頃日本に伝わったのかというと、日本では、弥生時代後期の遺跡で見つかっています。この時代、九州を皮切りに大陸から伝わった水稲耕作は始まっており、原始的な農耕が営まれていました。この頃食べられていた梨は「ヤマナシ」に分類される野性の梨ですが、この時代の梨の自生地は山中ではなく、集落の近辺に限られていました。そのため、梨は最初から日本に自生していたのではなく、稲作と同様に大陸から持ち込まれたと考えられています。

今日は、「マイナビ農業」から文用を引用しました。

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